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サウジで熱波

イスラム教の聖地メッカへの巡礼者が、酷暑により1300人以上亡くなっているという報道を目にした。最高気温が51.8℃に達しているそうだ。私もサウジアラビアに仕事で長期滞在していた経験はあるが、そこまでの暑さではなく、一方で湿度があまりないカラカラの気候のお陰で日陰に入ると暑さを凌げていた。ただ、パキスタンに滞在していた時に同程度の酷暑を経験している。日本から持って行ったアルコール気温計が50℃の上限を越えており、その暑さたるや表現が難しい。例えていえば、髪を乾かすドライヤーの熱風を顔面に当てているような感じだった。風が吹けば熱い、正に熱波だった。現地はパキスタン中央部の土漠地帯で、私たち日本人10名程度が2000人くらいの現地の人達と一緒にセメント工場を建設している場所だった。その熱波の中、私たち日本人はエアコンのある部屋で休憩ができ、就眠もできていたが、現地のワーカー達は酷暑の中働き、寝るときもエアコン等はない状態。3人の方が亡くなったと聞いた。今回のこの熱波は温暖化の影響によるものなのだろうが、私がパキスタンにいた1980年代にそのような酷暑を経験したことを思い出した。 有田 信二郎