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会長の部屋

活動日記

随想録

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2024年5月7日

強度行動障害と薬

ゴールデンウィーク、皆さんはどのように過ごされたでしょうか? TV報道では、何処も観光客等で長蛇の列をなしているようだった。私は家でゆっくりとした時間を過ごしたのだが、一つ嬉しいことがあった。息子(45歳)は最重度の知的障害と強度の自閉症があり、強度行動障害もある。若い頃に病院で処方されたリスペリドン(リスパダール)という安定剤を服用させていたが、服用するとぐたっとして目も虚ろという状態が続いたので止めてしまっていた。その薬を3か月前から再度服用させてみたところ、酷かった自傷行為が鎮静化した。今回の休み中にも一時帰省させていたのだが、今までになかったことを彼がしてくれた。なんと、私の膝に頭を乗せ、膝枕で少しの間くつろいでいたのだ。彼が生まれて45年、小さい頃にはあったかも知れないが、私の記憶の中では初めての感動だった。長椅子に座っていた時、その隣に息子がちょこんと座り、そのまま私に寄りかかりながら頭を膝の上に乗せたのだ。リスペリドン服用前にはこのようなことは起こり得なかった。知り合いの医師によると、今はその人に合った量の調整がやり易くなったとのこと。今回のゴールデンウィーク、息子の変化(薬の服用による)を実感した休みであった。

有田 信二郎