2022年4月8日
世界は今、不穏な状態ではないだろうか。ふと「これが人間なんだな。人間の限界なんだろう。」と半分あきらめの気分になってしまうのは私一人だけではないだろう。ところが、ある哲学者の記事を読んでいて、ちょっと救われた気持ちになった。人類は元々、利己的でもなく暴力的でもなかったとのこと。1万年位前までは狩猟採取民族であり共に助け合って生きていたそうだ。小さな集団での生活であったので、万一戦争のような大きな紛争が起きそうなときは移動すればよかったと。ところが、定住・農耕・蓄財が進みだした時から戦争のような事態が発生してきたとのこと。つまり、自由な移動(逃げ場所)があれば紛争は起き辛いのだと。人間を性善説や性悪説で論ずるのではなく、『どうすれば助け合えるような社会ができるのか』と考えるのが重要であり、その一番のポイントが『自由の相互承認』だと論じている。漠然とした感じだが、何か大きなヒントがあるように思う。
有田 信二郎