山口大学医学部の近くに専門書を扱う本屋さんがありまして、学生向けの医学書などがほとんどなのですが、ときどき足を運んでいます。読んでも全くわからないのですが、世の中知らないことばかりだなぁと感心しながら店内をウロウロしています。
そこの本屋さんで「依存症」に関する本がありました。
テレビでも薬物やアルコール、ギャンブルなど、様々な依存症が話題になりますが、きちんと学んだことは無いなと思い読んでみました。
「依存症」が話題になるときは、薬物であれば「我慢ができない人」や「健康を気にしない刹那的な人」などと報道されることが多いかと思います。しかし、この本では、何かに依存することを「自己治療」と考えます。
例えば、何か耐え難い苦痛があったときにアルコールを使用すれば「一時的に逃れられる」という状態であるとすると、たとえ、お酒を飲めない状態を作り上げたとしても根本的な解決にはならず、さらに元になっている苦痛などを取り除かない限り、健康に悪いと分かっていたとしても再発してしまうことになります。
この本を読んで、いかに依存症に対して、行為だけを見た表面的なことしか考えていなかったのだと思わされました。依存に限らず、ものごとの根本まで考える必要がありそうです。
星和書店『人はなぜ依存症になるのか』 著:E・J カンツィアンさん、M・J アルバニースさん
訳:松本俊彦さん
投稿者 総務課 読む本のジャンルもウロウロする図書委員Y