耳の聞こえない人々に対し、手話を通して情報支援を行う宇部市登録手話通訳者連絡会の会長を務めています。当会は1999年10月に組織され、手話通訳活動(昨年度通訳件数242件)を中心に活動を続けており、現会員数は29人です。聴覚障害者の中で、主に会話手段として手話を使用している人を「ろう者」と呼んでいます。
2006年、障害者権利条約が国連で採択され、手話が言語として認められた以降、全国の各地方自治体で手話言語条例が次々と制定されています。地方自治体の記者会見に手話通訳者が配置され始めたのもそうした流れが加速した表れでもあります。当会の登録手話通訳者は宇部市社会福祉協議会コミュニケーション支援室のコーディネーターの指示のもとに動いているほか、隔月で研修会を開催しながら、手話通訳技術の向上を図っています。
とくに私たちがこれから取り組みたいのは、手話通訳者の養成とあわせて、手話が分かる市民を増やすことです。参考までに宇部手話会では、毎週木曜日の昼と金曜日の夜に総合福祉会館で手話の学習をしています。簡単な日常会話程度は「ろう者」と直にやりとりができれば、と願っています。目の前の人と意思疎通を図りたい、このことは人間の根源的な欲求かもしれません。
手と指、表情等を駆使することで、伝えたいことが相手に伝わり、相手の考えや気持ちを読み取ることができます。あなたも手話の世界にふれてみませんか。